「今度からこのお屋敷で働かせていただきます、光です。よろしゅうお願い致します」

初めて光を見たのは、彼女が初めて白石家にやって来た日だった。
蔵ノ介はちょうど取引を終え、息抜きに廊下を歩きながら陽を浴びていた。茶でも淹れさせようかと考えている時に、屋敷での仕事を使用人から教えられている光と出会ったのである。

使用人が光より先に蔵ノ介に気付き、慌てて頭を下げてきた。光はその時誰か分かっていなかったようだが、白石の若旦那だと知るとしどろもどろしながら挨拶したのだった。

「蔵ノ介や、どうぞよろしゅう」
「すみません、最初は若旦那様やって気付かなくて……」
「ええんや、それはしゃあないことやし。それに、俺とあんまり歳変わらへんやろ?敬語なんか使わんでええで」
「そ、そんな滅相もない!」

驚いて必死に首を振る光に、蔵ノ介は思わず声を上げて笑う。冗談だと言うと、光は少し安堵したのか頬を緩ませた。その表情は幼く、歳はそれほど変わらないにしてもやはり年下だと感じた。
黒い髪はさらりとしていて、肌は白い。幼い顔立ちは十分美しいと思えるほどで、使用人の中では間違いなく一番美しいだろう。

「将来はこの白石を継ぐお方なんやから、失礼のないようにせなアカンで」
「はっ、はい。若旦那様、拙い身ですがよろしくお願い致します」

ぺこぺこと頭を下げる光に、蔵ノ介は微笑んで頭を上げるように言う。早く仕事を覚えて頑張れという言葉を掛け、再び歩き出した。

「光か……ええ子が入って来たなぁ」

曲がり角で足を止め、蔵ノ介は小さく呟く。小柄で美しい先ほどの少女を思い出し、口元に僅かに笑みを浮かべた。
他の若い女の使用人は蔵ノ介に媚びたりするばかりで、正直うんざりしていた。彼女はそんな使用人たちとは全く違い、おしとやかで控えめで純粋な印象だった。蔵ノ介にとって、そのような女は新鮮そのものだったのだ。

「今度からどんな風に仲良うなろうかな……茶ぁ持って来させるのもええなぁ……」

頭の中でいろいろな状況を想像しながら、蔵ノ介は再び一歩を踏み出した。
考えが正しい方向に行くのか違う方向にいるのか、それは蔵ノ介次第。





以下、結城の戯言。
うへへへへへへへ、ちょ、ちょっと見て見て!!頂 い ち ゃ っ た !
どうしよう光ちゃんめんこい!めんこすぎる…!!(はぁはぁ)

あのね、蔵が羨ましくて仕方が無い(本気と書いてマジと読む)

とにかく蔵はこのあと間違った方向に突っ走ってくれるものと思います。
俺、その後付いてくから!!

隊長、マジで有難う御座います…ご馳走さまでした!
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